ローカライズ(ローカライゼーション)は、日本語では「地域化」といわれており、製品・サービス(ソフトウェアやアプリケーションなども含む)・コンテンツを特定の国や言語、地域、文化、宗教、法律などに合うように対応することを指す言葉です。
単なるテキストの翻訳のみならず、視覚的要素であるデザイン・画像・色に加え、UI や技術的要素である支払い、配送、サポートといったものもローカライズの対象です。
ローカライズはそれ自体が目的ではなく、その先にいる外国人の体験をよりよいものにするということが大切になります。
ちなみに、Localization(ローカライゼーション)は、Localization の L と n の間に10文字あることから、「L10n 」とも表現されます。
翻訳とは、誰もが想像するとおり、ある言語で表現された文章内容を原文に即して他の言語に移しかえることを指します。
「翻訳には正解がない」といわれるように、原文に即していたとしても翻訳者によって、雰囲気・空気感の受け取り方・演出の仕方が変わることで、翻訳の内容は異なることがあります。例えば、日本語の「美味しい」という表現も、英語にすると"Delicious"、"Tasty"、"Good"や"Yummy"など、さまざまな訳し方があります。
一方のローカライズは、翻訳文が最適かどうかという点に加えて、その翻訳を見るユーザーの文化・習慣・背景・禁忌などたくさんの要素を考慮する必要があります。つまり、「翻訳」はローカライズの一部であり、ユーザーの地域に対して最適化するためには文章の翻訳以外にも考慮しなければならない点がたくさんあるということです。